大規模修繕工事とは?費用相場・周期・進め方の全体像

大規模修繕工事とは、マンションの外壁や防水など共用部分を足場を組んでまとめて直す工事です。周期、戸あたり・㎡あたりの費用相場、工事内容、検討開始から総会決議・アフター点検までの流れ、発注方式と業者選び、2026年の談合事案の教訓まで、国の調査と公的資料をもとに1ページで整理しました。

まず押さえたいこと:大規模修繕工事は準備3〜5年の長期戦

この記事の要点

  1. 01周期は12〜15年が約7割、1回目の中央値は築15年
  2. 02戸あたり工事金額の中央値は約100〜110万円
  3. 03条件をそろえた相見積もりと中立な専門家が要
  4. 042026年4月から決議は出席者の多数決(普通決議)
この記事の目次
住棟番号が描かれた大規模な集合住宅の外観

ひと目でわかる大規模修繕工事:周期・費用・期間・決め方

マンションの大規模修繕工事について、理事会や住民説明会で最初に聞かれることを一つの表にまとめました。数字はいずれも国の調査・ガイドラインの値で、年版を添えています。自分たちのマンションの条件と違う部分は、以下の各セクションで理由とあわせて確認してください。

項目目安・ルール根拠
どんな工事か外壁全面に足場を組むなどの仮設を伴い、管理組合が計画的に発注する共用部分の修繕工事公正取引委員会の公表資料(2026年9月28日)の定義
周期12〜15年ごとが約7割。平均修繕周期は13年が最多国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」
実施時の築年数(中央値)1回目15年・2回目28年・3回目以上40年同上
戸あたり工事金額中央値は1回目110.2万円・2回目106.1万円・3回目以上97.0万円。100〜125万円の層が最多(27.0%)同上(共通仮設費・消費税を含まない)
床面積あたり工事金額中央値1.1〜1.3万円/㎡。1.0〜1.5万円/㎡の層が最多同上
準備から完成までの期間一般的に3〜5年程度。調査・診断は計画上の工事時期の2年程度前が望ましい国土交通省「マンション改修マニュアル」(令和8年3月改訂)
主な財源修繕積立金。不足する場合は借入れ・一時金・工事範囲や時期の調整を組み合わせる長期修繕計画作成ガイドライン(令和6年6月改定)ほか
総会の決議外壁・屋上防水などの大規模修繕工事は、出席者の多数決による普通決議(2026年4月1日施行の改正区分所有法)法務省民事局の説明資料
主な発注方式設計監理方式80.1%、責任施工方式12.6%令和3年度実態調査
困ったときの相談先住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)、マンション管理センター国土交通省の周知文書(2026年9月28日)

表の数字は「平均的なマンションの姿」を示すもので、合格ラインではありません。戸数が少ない、タイル張りの外壁が多い、超高層である、給排水管の工事を含む――といった条件があれば、費用も周期も表から外れて当然です。大切なのは、自分たちの数字が表とどこで違い、その理由を説明できるかどうかです。

大規模修繕工事とは:定義と、日常の修繕との違い

緑に囲まれた大規模な団地の住棟
外壁の補修や塗装、防水は足場を組んで一度に行うのが一般的です

マンションの大規模修繕工事とは、外壁や屋上、バルコニー、開放廊下といった共用部分の経年劣化を、足場を組んでまとめて直す工事のことです。公正取引委員会は2026年9月28日の公表資料で、大規模修繕工事を「管理組合が計画的に発注して実施するマンションの修繕工事であり、外壁全面に足場を組むなどの仮設工事を伴うもの」と定義しています。

建築基準法にも「大規模の修繕」という用語がありますが、これは主要構造部の過半を修繕する場合などを指す法律上の概念で、管理組合が話題にする大規模修繕工事とは意味が異なります。会話の中で混同されやすいので、議事録や説明資料では「計画修繕としての大規模修繕工事」と書き分けておくと誤解が生じにくくなります。

点検・日常の補修・計画修繕の違い

国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」(令和6年6月改定)は、マンションの維持管理を点検、調査・診断、経常的な補修、計画修繕、特別修繕に分け、使うお金も区別しています。大規模修繕工事は「計画修繕」の中心にあたり、原則として修繕積立金から支出します。

区分主な内容主な財源
点検法定点検、保守契約による設備点検など管理費
経常的な補修ガラスや建具の破損、機器の故障など日常の補修管理費
調査・診断大規模修繕や計画見直しの前に行う建物の診断修繕積立金
計画修繕(大規模修繕工事)経年劣化に応じて計画的に行う外壁・防水などの工事修繕積立金
特別修繕災害や不測の事故による修繕修繕積立金

表の区分はガイドラインの整理で、実際の取り扱いは各マンションの管理規約で定めます。管理費と修繕積立金の役割の違いは修繕積立金とは?管理費との違い、住民の立場から見た「なぜ直すのか」は住民目線で知る、大規模修繕が必要な理由で詳しく説明しています。

なぜ「まとめて」工事をするのか

外壁の補修も、シーリングの打ち替えも、防水も、高所の作業は足場があって初めて安全に施工・検査できます。足場の費用は工事費の2割強を占めるため(後述)、足場を組む回数を減らすように工事をまとめるのが大規模修繕の基本的な発想です。逆にいえば、足場が不要な部位(エレベーターや機械式駐車場など)は、大規模修繕とは別の時期に工事を計画しても構いません。

大規模修繕工事の周期:12〜15年が目安とされる根拠

大規模修繕の回数と実施時の築年数の中央値(1回目15年、2回目28年、3回目以上40年)を示した年表。長期修繕計画は30年以上で5年程度ごとに見直す
出典:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」、同「長期修繕計画作成ガイドライン」(令和6年6月改定)をもとに編集部作成

大規模修繕工事の周期は「12年」とよく言われますが、法律で決まった年数はありません。国土交通省の令和3年度実態調査(完了済みの工事818件を集計)では、マンションごとの平均修繕周期は「13年」が最も多く、次いで12年、14年、15年で、全体の約7割が12〜15年周期でした。回数別の平均は1回目15.6年、2回目14.0年、3回目12.9年と、回を重ねるほど短くなる傾向も示されています。

約7割12〜15年周期で実施(令和3年度実態調査)
築15年1回目の実施時の築年数・中央値(同)
30年以上長期修繕計画の計画期間(国交省ガイドライン)

長期修繕計画の中での位置づけ

長期修繕計画作成ガイドラインは、計画期間を「30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上」とし、5年程度ごとに調査・診断を行って計画を見直すよう求めています。同ガイドラインは修繕周期を「おおよその目安」としており、計画に書かれた年は工事を確定するものではありません。大規模修繕工事は、長期修繕計画という地図の上にある節目の一つだと捉えると整理しやすくなります。

「築12年になったのでそろそろ」という提案は、診断を始める合図として受け止めるのが実務的です。実施時期は、建物の調査・診断の結果、長期修繕計画、資金の状況をあわせて判断します。周期の決め方と、先送りした場合のリスクは大規模修繕はいつ?修繕周期の考え方、計画書の読み方は長期修繕計画とは?見ておきたい項目で扱っています。

大規模修繕工事の工事内容:どこを、どう直すのか

マンションの断面図に、屋上防水、外壁・シーリング、給排水管、バルコニー・廊下床の防水、鉄部塗装、手すり・サッシ、仮設足場の修繕周期の例を示した図
出典:国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」(令和6年6月改定)の修繕周期の例をもとに編集部作成。実際の時期は調査・診断で判断します

一般的な大規模修繕工事の中心は、建物を雨水から守る「外壁」と「防水」です。見積書に並ぶ工事名は数十項目に及びますが、部位ごとにまとめると次のようになります。

部位・工事主な内容見積書で確かめたいこと
仮設工事足場、養生シート、現場事務所、資材置き場足場の種類と架ける範囲、設置期間の前提
下地補修コンクリートのひび割れ・欠損の補修、タイルの浮きの補修数量が調査結果に基づくか、実数精算か
外壁塗装外壁・天井などの洗浄と塗り替え塗料の種類、塗り回数、下地調整の方法
シーリング窓まわり・外壁の継ぎ目のゴム状の材料の打ち替え打ち替えか増し打ちか、対象の延長(m)
屋上防水屋上・庇などの防水層の補修・改修既存防水層を撤去するか重ねるか、保証年数
床防水バルコニー、開放廊下・階段の床の防水対象住戸数、排水口まわりの処理
鉄部塗装扉枠、手すり、階段、メーターボックス扉などケレン(さび落とし)の程度、対象の数量
建具・金物・設備手すりやサッシの改修、照明・給排水設備の改修(回数による)大規模修繕に含める理由と、別時期にした場合の差

工事の範囲は回数を重ねるごとに広がる傾向があります。1回目は外壁・防水・鉄部が中心でも、2回目以降は給排水管の更生・更新、3回目前後ではサッシや手すりの取替えも検討対象に入ってきます。部位ごとの詳しい説明と、見積書の項目との対応はマンション修繕工事の内容|外壁・防水・足場の工事項目にまとめています。

「元に戻す」工事と「良くする」工事を分けて考える

長期修繕計画作成ガイドラインは、修繕工事を新築時と同等の水準に維持・回復させることを基本としつつ、区分所有者の要望などに応じて性能を向上させる改良工事を計画に入れることも想定しています。断熱性の高い窓への交換、手すりやスロープの設置、防犯カメラの更新などがその例です。

改良工事は暮らしやすさや資産価値に関わる一方、積立金の使い道が広がる分だけ意見が分かれやすくなります。議案や説明資料では「劣化を直す工事」と「性能を上げる工事」を別の表にし、それぞれの費用を示しておくと、住民は何に賛成・反対しているのかを判断しやすくなります。

大規模修繕工事の費用相場:戸あたり・㎡あたりの目安と内訳

大規模修繕工事の戸当たり工事金額の分布を示す横棒グラフ。100〜125万円が27.0%で最多、75〜100万円が24.7%、125〜150万円が17.4%
出典:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」。工事金額は共通仮設費・消費税を含まない

大規模修繕工事の費用を比べるときは、総額ではなく「戸あたり」と「床面積(㎡)あたり」に直すのが基本です。国土交通省の令和3年度実態調査では、戸あたり工事金額は「100〜125万円」が27.0%で最も多く、次いで「75〜100万円」24.7%、「125〜150万円」17.4%でした。

回数戸あたり(中央値)戸あたり(下位25%〜上位25%)㎡あたり(中央値)
1回目110.2万円90.9〜134.0万円1.1万円
2回目106.1万円87.8〜129.8万円1.3万円
3回目以上97.0万円76.8〜125.7万円1.2万円

この調査の工事金額には、共通仮設費と消費税が含まれていません。自分たちの見積もりと比べるときは、見積総額から消費税と共通仮設費を除いてから戸数・延床面積で割ると、同じ物差しになります。総額で見ると、1回目は「4,000〜6,000万円」の層が最も多いという結果でした。

費用の内訳:何にお金がかかっているのか

大規模修繕工事の総工事金額の内訳。建築系工事60.3%、仮設22.8%、諸経費10.3%。建築系工事のうち外壁関係49.4%、防水関係32.0%
出典:国土交通省「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(全体818件)をもとに編集部作成

同じ調査で総工事金額の内訳を見ると、建築系工事が60.3%、足場などの仮設工事が22.8%、現場管理費・一般管理費・法定福利費などの諸経費が9.5%、大規模修繕瑕疵保険の保険料が0.8%でした。建築系工事の中では、外壁塗装・外壁タイル・シーリングの「外壁関係」が49.4%、屋根と床の「防水関係」が32.0%を占めます。

見積もりの仮設費や諸経費の割合が統計と大きく違う場合は、それだけで高い・安いとは言えません。足場の種類、工期の前提、現場管理の体制を聞くと、理由が見えてくることが多いものです。統計の使い方は大規模修繕の費用相場|戸あたり・㎡単価・2回目、見積書の読み方は修繕工事の見積書の見方と「一式」表記など見積書で確認したい項目で詳しく説明しています。

費用を下げる工夫も、削ってよい費用と守るべき費用を分けて考える必要があります。足場や養生、工事監理まで削ると、やり直し工事で結果的に高くつくおそれがあります。考え方は必要な品質を守りながら修繕費を見直す、支払ったお金がどこへ流れるかは高額な修繕費。そのお金はどこへ?で整理しています。

大規模修繕工事の流れ:検討開始から工事完了・アフター点検まで

大規模修繕の進め方を検討段階・計画段階・実施段階の3段階で示したフロー図。修繕委員会の設置から検査・引渡しまで
出典:国土交通省「マンション改修マニュアル」(令和8年3月改訂)の進め方をもとに編集部作成

国土交通省の「マンション改修マニュアル」(令和8年3月改訂)は、改修工事は準備から工事完成まで一般的に3〜5年程度かかる長期的な取組だとし、「検討段階」「計画段階」「実施段階」と合意のレベルを段階的に高めて進めるよう示しています。主な流れは次のとおりです。

  1. 体制づくり(工事予定の3〜5年前)理事会の諮問機関として修繕委員会を置き、長期修繕計画、前回工事の記録、積立金の残高をそろえる。
  2. 専門家の選定調査・診断や設計を依頼する専門家(設計事務所、マンション管理士など)を、複数の候補から業務内容と費用を比べて選ぶ。
  3. 建物調査・診断とアンケート(工事予定の2年程度前)劣化の状況を調べ、住民から不具合や要望を集める。結果は説明会で共有する。
  4. 改修基本計画と推進決議工事範囲・概算費用・資金計画の方針をまとめ、「具体的に計画を進める」ことを総会で決める。
  5. 改修設計と資金計画仕様書・数量書を作り、積立金で足りるか、借入れや一時金が必要かを並行して検討する。
  6. 施工会社の募集・選定同じ条件で複数社から見積りを取り、ヒアリングを経て候補を絞る。
  7. 総会での工事実施決議工事内容、施工会社、工事費、資金計画を議案にして決議する。
  8. 契約と工事説明会契約図書を確認して請負契約を結び、住民向けに工程や生活上の注意を説明する。
  9. 着工・工事監理工事報告会を月1回程度開き、進捗・品質・追加工事を確認する。中間検査・竣工検査には管理組合も立ち会う。
  10. 竣工・引渡しとアフター点検竣工図書と保証書を受け取り、保証期間とアフター点検の時期を一覧にし、長期修繕計画に結果を反映する。

マニュアルは「合意形成の最大のポイントは資金計画にある」と書いています。工事の中身が固まってから資金を考えると、総会直前に不足が分かり、工事範囲の削り合いになりがちです。段階ごとの期間の目安と理事会の動き方は大規模修繕の進め方と全体スケジュール、理事会の年間の段取りは理事会の年間スケジュールをつくるを参照してください。

理事・修繕委員が最初の1か月でやること

「来年度から大規模修繕の検討を」と引き継がれたとき、最初にやるべきは業者探しではなく、手元の情報を集めて何が分かっていないかを整理することです。管理会社には、次のように聞いてみてください。

  • 「長期修繕計画の最新の見直しはいつで、次の見直しはいつの予定ですか」
  • 「前回の大規模修繕の竣工図書と、工事後の点検記録はどこに保管されていますか」
  • 「前回見送った工事や、工事後に出た不具合とその対応の記録はありますか」
  • 「今回の検討で、御社はどの業務をどの契約の範囲で担当しますか。別料金になる業務はありますか」

役員になったばかりの方は、理事・修繕委員になったら知りたい役割とはじめての理事会、何から始める?もあわせて読むと全体がつかみやすくなります。

大規模修繕工事の発注方式:設計監理方式・責任施工方式・CM方式の違い

管理組合は工事の発注者です。とはいえ、理事会だけで建物を診断し、仕様書を作り、施工会社を比べるのは現実的ではありません。専門家の力をどう借りるかによって、発注方式は大きく次の3つに分かれます。

方式しくみ長所注意したい点
設計監理方式設計事務所などに調査診断・設計・施工会社選定の支援・工事監理を委託し、工事は別の施工会社に発注する同じ条件で見積りを比べやすい。設計者が工事を第三者として確認できるコンサルタントの中立性が前提。業務量に比べて極端に安い報酬は要注意
責任施工方式調査診断・設計から施工までを1社(施工会社や管理会社など)に任せる窓口が一つで手続きの負担が小さい。小規模マンションで選ばれやすい価格の比較と工事の確認が社内で完結しやすい。第三者のチェックを別に用意したい
CM方式コンストラクションマネージャーが発注者側に立ち、設計・発注・施工の各段階でコストや品質を管理する発注者側の専門的な管理を厚くできる採用例はまだ少ない。業務範囲と報酬のしくみを契約で明確にする

令和3年度実態調査では、発注方式は設計監理方式が80.1%、責任施工方式が12.6%で、CM方式などはごく少数でした。戸数が少ないほど責任施工方式の割合が高くなる傾向もあります。どれが正解というより、選んだ方式の弱点をどう補うかが要点です。

設計監理方式・責任施工方式・管理会社主導の3つの発注の形で、管理組合・設計コンサル・管理会社・施工会社の契約関係を比べた図
発注方式ごとの契約関係の例(編集部作成)。実際の契約形態は組合ごとに異なります

管理会社が工事を受注する場合

管理会社が元請となって施工会社に発注する形や、管理会社のグループ会社が施工する形もあります。それ自体は違法ではありませんが、日常の管理を任せている会社が工事の受注者にもなるため、利益相反の懸念が生じます。管理会社の見積りと並べて、他社の見積りや第三者の確認を入れておくと、総会で説明しやすくなります。関係者それぞれの立場は管理会社・施工会社・設計監理の違い、管理会社との線引きは管理会社に任せること、管理組合で決めることで整理しています。

大規模修繕工事の業者の選び方と相見積もり

令和3年度実態調査で施工会社の選定方法を見ると、管理組合側が仕様・工事項目・数量などの条件を示して複数社から見積りを取る「見積合わせ方式(条件提示型)」が61.6%で最も多く、次いで価格と実績・技術力などを合わせて評価する「競争入札方式(総合評価型)」でした。条件をそろえて比べる方式が主流なのは、各社がばらばらの前提で見積もると、金額差の原因を判断できなくなるためです。

候補の集め方は「公募」が基本

マンション改修マニュアルは、公正さや透明性を確保するうえでは、公募サイトや業界紙などによる公募が望ましいとしています。紹介や推薦で候補を加える場合も、誰がどの会社を推薦したかを記録に残し、応募条件(建設業許可の業種、同規模の実績、瑕疵保険の利用可否など)は公募の前に決めておきます。応募が集まってから条件を決めると、特定の会社を入れる・外すための条件づくりに見えてしまうからです。

比べるのは金額だけではない

  • 工事項目・数量が見積条件どおりか(抜けや独自の追加がないか)
  • 現場代理人の経験と、同規模・同仕様の工事実績
  • 工程表の現実性(塗装の乾燥や天候の予備日を見込んでいるか)
  • 居住者対応の体制(掲示・苦情窓口・バルコニー作業の案内)
  • 保証期間、アフター点検の時期、大規模修繕工事瑕疵保険の加入
  • 法定福利費が内訳に明示されているか

国土交通省は平成29年1月の通知で、法定福利費(職人の社会保険料に相当する費用)が内訳明示された見積書を参考に、それを適切に含んだ額で契約するよう求めています。極端に安い見積りが、必要な経費や品質を削った結果である可能性もあるため、安さの理由は必ず確認します。

ヒアリングでの聞き方の例

「他社より外壁補修の数量が少ないのはなぜですか」「この金額で、工程表の人員配置は確保できますか」「現場代理人は着工から竣工まで交代しませんか」。回答は議事録に残し、比較表に文章で並べると、総会で選定理由を説明しやすくなります。

見積もりの依頼と比較の実務は相見積もりの取り方、修繕工事の見積もりを比較するポイント、業者比較で見るポイント、会社そのものの見極め方は施工会社の選び方、契約書で確認すべき条項は修繕工事の契約前に確認したいことで詳しく扱っています。

大規模修繕工事の談合・不適切コンサル問題:2026年9月の公取委命令から学ぶこと

2026年9月28日、公正取引委員会は、関東地区(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県)のマンション管理組合が設計コンサル業者に委託したうえで発注する大規模修繕工事について、施工業者らに独占禁止法違反(不当な取引制限)で排除措置命令と課徴金納付命令を出しました。

42社違反事業者(実数。設計コンサル業者2社を含む)
38社排除措置命令の対象(実数)
16億3,788万円課徴金の総額(37社・実数)

公取委が認定した行為の中身

公表資料によると、遅くとも令和3年(2021年)秋以降、工事ごとに設計コンサル業者と「受注協力関係」を築いた施工業者を受注予定者とし、ほかの施工業者は受注予定者から連絡された見積価格を管理組合に提示するなどして協力していたとされます。設計コンサル業者は、設計コンサル業務の過程で得た設計予算(管理組合が決める発注予定金額)などの情報を受注予定者に提供していたと認定されました。見積合わせは「競争」の形をとっていても、受注者は事前に決まっていたということです。

公取委は審査の過程で、施工業者が工事請負金額の一定割合の「手数料等」を設計コンサル業者に支払っていた事実も確認し、情報の内容によっては施工業者間の競争をゆがめるおそれがあるとして、関係する3つの事業者団体に会員への周知などを申し入れています。

注意今回の命令は特定の事業者に対するもので、設計監理方式そのものや業界全体を否定するものではありません。国土交通省も、設計監理方式が広く採用されていることを前提に、設計コンサルタントの中立性を確保し、適正な手続で受注者を選ぶことが重要だとしています。個別の会社名は公取委の公表資料で確認し、噂や推測で判断しないでください。

国土交通省の周知と、管理組合ができる対策

国土交通省は同日、管理組合・区分所有者向けに、発注に関する相談窓口と留意点を周知しました。あわせて、令和7年6月26日付の事務連絡で示した「談合違約金特約条項」(談合が認められた場合に受注者が違約金を支払う義務を請負契約に定める条項)の設定が可能であることも改めて紹介しています。管理組合がすぐに取り入れやすい対策は次のとおりです。

  • コンサルタントの選定時に、施工会社から紹介料・手数料などを受け取らないことを書面で確認する
  • 設計予算(発注予定金額)を施工会社に漏らさない取り扱いを契約で定める
  • 候補の施工会社は公募を基本にし、推薦者と経緯を記録する
  • 見積りの金額差や辞退の理由を、理事会が直接確認する
  • 請負契約に談合違約金特約を入れることを、弁護士等に相談しながら検討する

国土交通省は平成29年1月の通知でも、自社にバックマージンを支払う施工会社が受注できるよう不適切な工作をするため、格安のコンサルタント料金で受託する例などが指摘されていると注意を促していました。見積もりや選定の経緯に疑問がある場合は、住まいるダイヤル(03-3556-5147)やマンション管理センター(03-3222-1519)で建築士などの助言を受けられます。詳しくは修繕工事の発注で知っておきたい注意点、公表内容の整理は大規模修繕工事の発注に関する公表資料を確認と国土交通省が発注の留意点・相談窓口を周知、説明を確かめたい見積もりの特徴はこんな見積もりは、説明を確かめるにまとめています。

大規模修繕工事と修繕積立金:足りないときの選択肢と使える制度

大規模修繕工事の費用は修繕積立金でまかなうのが基本です。ところが、国土交通省の令和5年度マンション総合調査では、長期修繕計画上の積立額に比べて実際の積立額が不足しているマンションが36.6%ありました。工事の検討と同時に、積立金の残高と今後の収支を確認しておくことが欠かせません。

積立金の水準を国の目安と比べる

国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)は、計画期間全体で平均した修繕積立金の目安を、専有床面積1㎡あたりの月額で示しています。たとえば20階未満・建築延床面積5,000㎡未満のマンションでは、事例の3分の2が収まる幅が235〜430円/㎡・月、平均値が335円/㎡・月です。段階増額方式で今の月額が低くても、計画期間全体で平均すると目安を下回っていないかを確認します。計算方法は修繕積立金はいくら必要?で解説しています。

不足したときの4つの選択肢

選択肢しくみ考えておきたいこと
工事費の点検数量・単価・諸経費に説明のつかない部分がないかを確かめる足場・監理など品質を支える費用は削らない
工事範囲・時期の調整診断結果に基づき、緊急性の低い工事を次回に回す漏水や落下など安全に関わる部分は先送りしない
借入れ管理組合向け融資を利用し、積立金から返済する返済期間中は積立金収入の多くが返済に回る
一時金の徴収区分所有者から一度にまとまった額を集める家計への影響が大きく、合意と徴収が難しい

管理組合向けの代表的な融資に、住宅金融支援機構の「マンションすまい・る融資」(マンション共用部分リフォーム融資)があります。同機構が示す主な条件は、修繕積立金が1年以上定期的に積み立てられ滞納割合が原則10%以内であること、毎月の返済額が毎月徴収する修繕積立金の80%以内であること、返済期間が原則1年以上10年以内(一定の工事は20年以内)であることなどです。借入れは不足を解消するのではなく、将来に移す手段だという点を住民と共有しておきましょう。不足の原因と対策は修繕積立金が不足する理由を整理する、値上げの進め方は修繕積立金の値上げは妥当?提案を確かめる手順で扱っています。

税制・補助・シミュレーションも確認する

一定の要件を満たすマンションでは「マンション長寿命化促進税制」を使える場合があります。築20年以上・10戸以上で管理計画認定を受けたマンションなどが、修繕積立金を認定基準の水準まで引き上げたうえで外壁塗装等・床防水・屋根防水の長寿命化工事を行うと、工事完了の翌年度の建物部分の固定資産税が減額される制度です。減額割合は市町村の条例で6分の1〜2分の1の範囲で定められ、令和9年(2027年)3月31日までに完了した工事が対象です。

地方公共団体によっては、専門家の派遣や、耐震改修・省エネ改修などへの補助制度を設けている場合があります。住宅金融支援機構の「マンションライフサイクルシミュレーション」では、建物規模や築年数に応じた平均的な大規模修繕工事費用の試算もできます。工事費と積立金の関係は修繕費の見直しと修繕積立金の関係も参考にしてください。

大規模修繕工事の総会決議:2026年4月からのルール

工事を実施するかどうか、どの会社にいくらで発注するかは、最終的に管理組合の総会で決めます。2026年4月1日に施行された改正区分所有法により、建替えなど区分所有権の処分を伴う決議を除き、集会の決議は「出席者の多数決」で行うことになりました。法務省の説明資料は、外壁や屋上防水などのいわゆる大規模修繕工事を実施するための決議を、出席者の多数決による普通決議(過半数)の具体例として挙げています。

ここでいう出席者には、議決権行使書や委任状で議決権を行使した人も含まれます。欠席者が多くて過半数に届かない、という事態は起きにくくなりましたが、関心を持った人の判断で決まりやすくなったともいえます。説明不足のまま可決しても、工事中や工事後に不満が噴き出せば、次の修繕の合意形成が難しくなります。

議案の例決議の種類(改正後)ポイント
外壁・屋上防水などの大規模修繕工事普通決議:出席者の議決権の過半数規約で別段の定めがある場合はそれに従う
形状・効用の著しい変更を伴う工事(例:エレベーターの新設)特別決議:出席者の4分の3以上(一定の事由がある場合は3分の2)区分所有者・議決権の各過半数の出席という定足数がある

改正法では、必要な調査を尽くしても所在が分からない区分所有者を、裁判所の手続を経て決議の母数から除く制度も設けられました。施行前に招集手続を始めた集会には旧法の規律が適用されるなどの経過措置もあり、管理規約が改正前の内容のままというマンションも少なくありません。判断に迷う議案は、マンション管理士や弁護士に確認してください。

注意招集通知は会日の少なくとも1週間前に、議案の要領を示して出す必要があります。工事の議案では、工事内容・施工会社・金額に加えて、選定の経緯と資金計画(借入れや一時金の有無)を添付すると、住民が判断しやすくなります。

総会の準備と運営は総会の進め方と準備、議案書の書き方は議案・議事録の基本、住民側から見た議決権の仕組みは総会・議決権の基本を知る、反対意見の扱い方は住民の意見を、どうまとめる?で解説しています。

大規模修繕工事中の暮らし:住民生活への影響と伝え方

外壁・防水を中心とした一般的な大規模修繕工事は、住みながら行う「居ながら工事」です。マンション改修マニュアルは「改修工事は居住者の協力なくしては進めることができません」とし、工事説明会で工程、作業時間、仮設・足場・安全対策、注意・お願い事項を説明するよう示しています。

工程の例起きやすいこと住民へのお願い・配慮の例
足場の設置・解体金属音、車両の出入り、通路・駐車場の一部制限車両移動日の事前案内、迂回路の表示
下地補修・高圧洗浄打診やはつりの音、洗浄の水しぶき洗浄日は窓を閉める、窓際の物を片付ける
塗装塗料の臭い、洗濯物の外干しの制限干せない期間の明示、臭いに敏感な方への個別相談
バルコニー床防水私物・植木・エアコン室外機まわりの移動移動の期限と保管方法、高齢世帯への手伝い
防犯足場からの侵入リスク窓・バルコニーの施錠の徹底、作業員の識別

足場が立っている間ずっと続く影響と、特定の工程の数日だけの影響を分けて伝えると、住民は予定を立てやすくなります。在宅勤務の人、小さな子どもや高齢者がいる世帯、ペットのいる世帯など、影響の出方が違う住戸への配慮は、施工会社選定のヒアリング項目にも入れておくと安心です。具体的な案内の文例は大規模修繕中の生活と、住民への伝え方で紹介しています。

大規模修繕工事の品質:工事監理・瑕疵保険・アフター点検

大規模修繕工事の品質は、仕上がってからでは確かめにくいものです。下地補修の範囲、塗装の塗り回数、防水層の厚みは、次の工程で隠れてしまいます。だからこそ、工事中の確認と記録が品質を左右します。

工事監理と検査

マンション改修マニュアルは、工事の進捗や施工状況を厳正に確認する「監理」の役割が非常に重要だとし、管理組合・施工者・工事監理者による工事報告会を月1回程度開くこと、中間検査と竣工検査(足場解体前検査・最終検査)に管理組合も立ち会うことを示しています。足場を解体してしまうと高所の手直しは難しくなるため、足場解体前の検査は特に大切です。

大規模修繕工事瑕疵保険

工事後に欠陥が見つかった場合に備える保険として「大規模修繕工事瑕疵保険」があります。加入するのは施工会社で、国土交通省の案内では、保険期間は対象部分によって1〜10年、填補率は事業者に対して80%、事業者が倒産した場合などは発注者(管理組合)に対して100%とされています。見積条件で加入の有無を確認しておきましょう。

保証とアフター点検

竣工時には、竣工図書・工事写真・保証書を受け取り、部位ごとの保証期間とアフター点検の時期を一覧にします。これらは次の大規模修繕工事の出発点になる資料です。点検では塗装のはがれや膨れ、シーリングの切れ、防水層の浮き、排水口まわりの水たまり、住民から寄せられた雨漏りの報告を確認します。詳しくは工事の品質を守るために確認したいことを参照してください。

大規模修繕工事のよくある失敗例と、防ぐための視点

大規模修繕工事でつまずく原因は、技術よりも進め方にあることが少なくありません。よくある失敗のパターンと、防ぐための視点をまとめます。いずれも特定のマンションの事例ではなく、公的資料や相談事例で指摘されている典型的な場面を整理した想定例です。

よくある失敗起きること防ぐための視点
業者任せで検討を始める最初に声をかけた会社の提案が前提になり、比較ができない体制づくりと資料集めを先に行い、専門家は複数から選ぶ
格安のコンサルタントを選ぶ業務が手薄になったり、施工会社側の利益で動かれたりするおそれ業務内容・業務量・報酬の出どころを確認する
総額だけで施工会社を決める数量や仕様の違いを見落とし、追加工事で結局高くなる条件をそろえた見積りで、項目・数量ごとに比べる
資金計画を後回しにする総会直前に不足が分かり、工事範囲の削り合いになる設計と並行して積立金・借入れ・一時金の案を比べる
住民への説明が遅い工事中の苦情や総会での反対が増え、次回の合意形成も難しくなる診断結果の段階から説明会を開き、経緯を共有する
竣工後に記録を残さない保証期間を過ぎてから不具合に気づく。次回の診断が手探りになる竣工図書・保証書・点検予定を管理組合で保管する

「うちは大丈夫だろうか」と感じたら、まず見積もりの、どこを確認する?で確認の観点を見てください。修繕費の透明性についての考え方は修繕費の透明性|契約・役務・施工条件を確認するでまとめています。

大規模修繕工事チェックリスト:理事会で確認したい10項目

確認する項目見ておきたいこと
長期修繕計画計画期間が30年以上か、最後の見直しはいつか、次回工事の時期と概算費用
前回工事の記録竣工図書・工事写真・保証書の保管場所、見送った工事、工事後の不具合
建物の現状調査・診断の結果と写真、住民アンケートで集めた不具合
修繕積立金残高と今後の収支、国の目安(㎡単価)との差、借入れ・一時金の要否
発注方式設計監理・責任施工・CMのどれで進めるか、その理由と弱点の補い方
専門家の中立性コンサルタントが施工会社から紹介料・手数料を受け取らないことの確認
施工会社の選定公募の有無、応募条件、見積条件の統一、辞退や金額差の理由
契約内容契約図書の範囲、追加工事の手続き、保証、談合違約金特約
総会の議案工事内容・金額・選定経緯・資金計画、決議の種類と規約の定め
工事中・工事後工事報告会と検査の予定、住民への案内、アフター点検の時期

全部がそろっていなくても構いません。「どこにあるか分からない」「記録がない」と分かることも大事な前進です。欠けている資料は、専門家に調査・診断を依頼するときの前提条件として伝えてください。見積書を受け取った段階で第三者の目を入れたい場合は、修繕工事の見積もり無料チェックもご利用いただけます。

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工事項目・数量・単価・諸経費を、無料で確認します。必要な施工と監理は守りながら、理事会で質問すべき点を整理します。

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よくある質問

大規模修繕工事とは何ですか?普通の修繕と何が違いますか?

管理組合が計画的に発注し、外壁全面に足場を組むなどの仮設を伴って行う共用部分の修繕工事です。日常の補修が管理費で個別に行われるのに対し、大規模修繕工事は長期修繕計画に基づき、修繕積立金を使って外壁・防水などをまとめて直します。総会の決議を経て実施する点も異なります。

大規模修繕工事は何年ごとに行うのが一般的ですか?

国土交通省の令和3年度実態調査では、平均修繕周期は13年が最も多く、全体の約7割が12〜15年周期でした。1回目の実施時の築年数の中央値は15年です。ただし周期は目安で、実際の時期は調査・診断の結果、長期修繕計画、資金の状況をあわせて判断します。

大規模修繕工事の費用は1戸あたりいくらくらいですか?

令和3年度実態調査では、戸あたり工事金額は100〜125万円の層が最も多く、中央値は1回目110.2万円、2回目106.1万円、3回目以上97.0万円でした(共通仮設費・消費税を含まない)。建物の規模や劣化状況、工事範囲で大きく変わるため、統計は目安として使い、項目ごとに内容を確認してください。

大規模修繕工事の工事期間はどのくらいですか?

足場が立っている期間は、建物の規模や工事範囲、天候によって変わるため、見積りに添付される工程表で確認します。一方、検討開始から工事完成までの準備期間は、国土交通省のマンション改修マニュアルで一般的に3〜5年程度とされています。工期を短くしすぎる提案は、乾燥時間や予備日が確保されているかも確認しましょう。

大規模修繕工事の費用は全額、修繕積立金から出すのですか?

基本は修繕積立金です。残高が足りない場合は、工事費の点検、工事範囲・時期の調整、借入れ、一時金の徴収を組み合わせて検討します。借入れをすると返済のために積立金の増額が必要になることが多いため、資金計画は設計と並行して早めに検討してください。

設計監理方式と責任施工方式は、どちらがよいですか?

一概には言えません。設計監理方式は条件をそろえた比較と第三者の工事確認がしやすい反面、コンサルタントの中立性が前提になります。責任施工方式は窓口が一つで負担が小さい反面、価格比較や確認が1社の中で完結しやすくなります。選んだ方式の弱点を、相見積もりや第三者の確認でどう補うかが大切です。

大規模修繕工事の談合は、どうすれば見抜けますか?

管理組合が談合を直接見抜くのは困難です。そのため、コンサルタントが施工会社から手数料を受け取らないことの確認、施工会社の公募、設計予算の管理、見積りの金額差や辞退理由の確認、談合違約金特約の検討など、起きにくい仕組みを作ることが現実的です。疑問があれば住まいるダイヤルやマンション管理センターに相談できます。

工事中も住み続けられますか?

外壁や防水を中心とした一般的な大規模修繕工事は、住みながら行う「居ながら工事」です。ただし、足場の設置期間中は窓の開閉やバルコニーの使用、洗濯物の外干しなどに制限がかかる時期があります。工程ごとの影響は工事説明会や掲示で事前に案内されます。

大規模修繕工事の決議は、総会で何票あれば可決されますか?

2026年4月1日施行の改正区分所有法により、外壁・屋上防水などの大規模修繕工事は、出席者(議決権行使書・委任状による行使を含む)の議決権の過半数で決める普通決議の例とされています。共用部分の形状や効用を著しく変える工事は特別決議で要件が異なり、管理規約の定めも確認が必要です。

大規模修繕工事の見積もりが適正か、どこで確認できますか?

国土交通省は、住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)とマンション管理センターを相談窓口として案内しています。お住まいの自治体の専門家派遣制度や、マンション管理士・建築士への相談も選択肢です。当サイトでも見積書の項目・数量・単価を確認する無料チェックを行っています。

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出典・参考資料

写真:Photo by taro ohtani on Unsplash、Photo by taro ohtani on Unsplash

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